札幌医大 作業療法学科 教員コラム

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札幌医科大学保健医療学部 作業法学科 卒後教育講演会を開催しました!

こんにちは.教員の太田です.

今回は,H28年12月24日に開催されました2016年度 札幌医科大学保健医療学部 作業療法学科 卒後教育講演会についてご報告いたします.

こちらは,昨年度より卒後教育プログラムの一環として始まったものであり,今年の身体障害領域の講演会では,「再生医療とリハビリテーションの接点」というテーマのもと,本学医学部附属フロンティア医学研究所 教授 本望 修 先生と,北海道せき損センター 作業療法士 小渡 充先生を講師としてお招きしました.

開催当日の札幌は,50年に1度の大雪の影響を受け,JRが午前中運休になることや,道幅が狭くなったことによる激しい交通渋滞に加え,歩道の除雪も追いつかない状況で,会場までの移動がものすごく大変な日となりました.それにも関わらず,多くの参加者にお越しいただきました.参加された皆様へ,学科を代表して,心よりお礼申し上げます.

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講演会の前半は,「再生医療の現状とリハビリへの期待」と題して,本望先生にご講演していただきました.

ご講演の冒頭に,骨髄間葉系幹細胞を用いた移植治療の基本的なお話をして頂き,その基礎知識について学ぶことができました.
また,その知識をもとに,脳梗塞の患者さんや脊髄損傷の患者さんの機能改善について,実際の映像を交えてご紹介頂きましたので,移植の効果がより分かりやすいものとなりました.
特に,脊髄損傷患者さんに対する治療成績が良好であることについては,非常に興味深いものでした.

また,幹細胞の移植のみならず,リハとの併用が機能回復により効果的であることが動物実験で明らかになっており,更に,治験の結果から,従来の回復過程とは異なる順序で身体機能に改善が認められるとも示されておりました.
こうした結果から,作業療法士は,今後,幹細胞移植後の患者さんの身体機能に対して注意深く観察することや,機能改善に応じて的確に治療内容を変更するが求められるようになると思われました.

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後半は,北海道せき損センター 作業療法士の小渡 充先生に「脊髄損傷の作業療法」についてご講演して頂きました.
講演では,身体機能評価の方法として,現在,用いられている損傷水準や残存機能による症状の分類方法および,身体機能の予後予測に関する評価方法についてご紹介して頂きました.
また,脊髄損傷患者さんは,どの様に日常生活能力を再獲得してゆくのか,能力に応じた作業療法の展開についてもご説明して頂きました.その際,北海道せき損センター内の生活・訓練環境やADL,IADL用の自助具や機器を写真や動画を用いて紹介して頂き,機能訓練のみならず,道具の導入や環境の調整の必要性について再認識させられました.
更に,映画のワンシーンを用いた脊髄損傷とリハビリテーションの説明に加えて,脊髄損傷患者さんに対するリハビリテーションの歴史についてもご紹介していただき,大変興味深い講演となりました.

近い将来,本学附属病院において,脊髄損傷患者さんに対する骨髄間葉系幹細胞移植治療が開始されると,今まで以上に,脊髄損傷患者さんへの対応が増えるものと予想されます.
本日の講演会で学んだことを今後の臨床に生かし,作業療法と幹細胞移植がもたらす相乗効果について検証して行きたいと考えております.
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by sapmed_ot | 2016-12-24 13:22 | FD活動について